Windows上でのDocker実行環境構築手順 【前書き】  本来Linux環境で動作させることを前提としたDockerを、Windows上で動作させるための公式なパッケージとして、2017年8月現在「Docker Toolbox」と「Docker for Windows」の2つが提供されています。「Docker for Windows」は、64bit版Winsows 10のPro、Enterprise、EducationエディションをOSを必要とするため、ここでは64bit版Windows 7以降をサポートする「Docker Toolbox」を使用する方法を例示します。 【1.ダウンロード】  公式サイトから、Docker Toolboxのインストーラをダウンロードしてきます。 https://www.docker.com/products/docker-toolbox  本稿執筆時点での最新版は下記の通りです。 https://download.docker.com/win/stable/DockerToolbox.exe 【2.インストーラ起動】  上記インストーラを管理者権限で実行します。  インストーラは下記のソフトウェアをインストールします。 •Docker Client for Windows •Docker Machine for Windows •Docker Compose for Windows •Kitematic for Windows(Alpha) •VirtualBox •Git for windows ※もし既にVirtualBoxをご使用の場合は、インストーラのチェックボックスを外した方が良いと思われます。VirtualBoxのインストール時に、コンポーネントのインストールの許可を求められますが、許可をして下さい。また、VirtualBoxとVMwareを一台のマシンにインストールすると、VMware側のネットワークアダプタの設定が変更され、外部との通信ができなくなることがあるそうですので、ご注意ください。 【3.Docker Quickstart Terminalを起動】  インストールが終了すると、スタートメニューに「Docker Quickstart Terminal」という名称のショートカットが作られている筈ですので、これを実行してください。  そうするとMINGW64…というタイトルのターミナルウィンドウが開き、「default」という名前の仮想マシンが起動され、その仮想マシンのIPアドレスが表示されます。標準的な環境の場合「192.168.99.100」となるようです。 【4.TAD-ViewのDockerイメージのダウンロード】  上で開いたターミナルで「docker run -it -p 8080:80 tadwg/tadview」とタイプします。これにより、インターネット経由でTAD-ViewのDockerイメージがダウンロードされ、仮想マシンの上で走り始めます。二回目からは、ローカル上にあるイメージが使用されます。 【5.TAD-Viewへアクセスする】  Windows上のWebブラウザを開き、URLとしてDockerターミナルに表示されているIPアドレスに続けて“:8080/tadview.php”と指定します。標準的な環境の場合、以下のURLとなります。 http://192.168.99.100:8080/tadview.php  これで、TAD-Viewの画面が表示されれば成功となります。Microsoft Edgeで表示できない場合は、Mozilla FirefoxまたはGoogle Chromeをお試し下さい。  また、http://192.168.99.100:8080/tadviewbp.phpでは、書庫管理(BPK)対応tadviewになります。 【6.終了する】  終了する場合は、Dockerターミナル上でCtrl-Cを押し、Dockerイメージの実行を終了して下さい。